帰国して5年パート1+ エピソード22

42年間住んだカリフォルニアから日本へ永住帰国して早くも5年が経った。

今回は、主にアメリカに住む友人に向けて、帰国後の日本でのこの5年間の生活で実際に感じた事を2回に分けて書いてみたいと思う。あくまで帰国後、日本の都市部に住む私の場合の私見であり違う意見もありましょうが以下は私が感じた事です。まず、基本的には私はほとんど毎年一時帰国していましたので、種々手続きを除いては、滞在の延長のようで日本で生活する事に違和感は無い。

 

アメリカと日本の物価をそのまま円換算で比較すれば、ここ1年の急激な円安ドル高により、それだけでもアメリカの物価は20%も上がっている事になる。為替の変動プラス物価高で日本の物価は今年になり輸入品を中心に値上がりをしてるがコロナによる影響もあり、景気は悪く収入は増えないので単純に値段を上げる訳にもいかないようだ。だからアメリカの物価より緩やかな上昇かと思う。

 

日々生活をすると、スーパーでの買い物で物価の違いは感じる。アメリカでは、野菜、果物、ビール、主食のパン・米は日本よりかなり安かった。ガソリンは、もともとアメリカの方がずいぶん安かったが、ロシアのウクライナ侵攻から上がり始め、アメリカでは今ガロン(3.78リッター)5~6ドルくらいと、かなり高騰していると理解している。

 

現在日本では政府が輸入価格の上昇に対して、国からの補助金を石油元売りに出して上昇分をカバーしてくれていて、今はリッター160円前後なのでガソリン代はアメリカの方が高くなってしまった。為替変動分を加味してもアメリカでの走行距離を考えると、このアメリカのガソリン代の上昇はかなりエグイと思う。電気ガス水道も日本は安いが、水道料金には水道料プラスその50%くらいの下水道使用料と言うのが付く事は帰国するまで知らなかった。

 

日本のサーブス業は言うまでも無く素晴らしいです。例えばマーケットで品物の売り場を店員に聞いたら、わざわざ品物のある処まで案内してくれる。お役所も各種手続きに行くと、融通は利かないが民間のサービス業のような丁寧な対応をしてくれる。

 

日本では公共サービスである警官、パトカー、白バイを街中ではほとんど見ない。それだけ日本は平和なのかと思う。アメリカでは当たり前に何処に行っても警官の姿を一日に何度も見たが、それが犯罪の抑止力になっていた。そしてアメリカの警官は容疑者に対してすぐに違反切符を切って、時には力には力、拳銃には拳銃で対抗する用意が出来ていたが、日本の警官は私はまだお世話になっていないがテレビなどで見ると、ともかく対応が優しくて丁寧だ。それに対し、日本人のモラルは年々悪くなっていて、自分さえ良ければ良いと言う考えの人も多くなっているように思う。

 

取り締まりが少ないため禁止されているエリアでのスケートボード、貝類などの違法捕獲、違法投棄、詐欺事件、交通違反などは全国的な問題です。警官は優しいだけでは舐められる、時には不正を働く者には厳しく当たって良いのかと思う。「死刑になりたかった」といって何の関係も無い人を道ずれにする事件が頻繁に起こっている。生活保護の不正受給や、モラル無きコロナ感染者は、罹っても症状が軽ければ、誰にも知らせずひっそりと暮らし感染を広げる人もいるようだ。少子化で兄弟が少なくなり、ビデオゲームで遊んでいては幼年期に人とのかかわりを学ぶ機会が無く、思いやりのある人間は育たない。

 

日本の国民年金、医療保険費・介護保険費は基本全国民の加入であり、その為の納付義務が生じる。保険料は所得に比例し、年間の保険料は思いの外高い。高齢者の医療費は2割負担で、普通に診察、処方箋を受けても支払いは千円くらいで済む。薬代も2割負担で数千円。その他、各市町村で毎年無料の血液検査、尿検査、肺がん、胃がん・大腸検査、の検診を受けることが出来る。これは素晴らしいシステムだと思うが、その折角の無料サービスも使わない人が多いと言う。

 

しかし、アメリカではちゃんとした保険を持っていても自己負担は大きい。大病をすればドクターからの請求書、検査代、施設の使用料など、何枚も請求書が送られてくる。しかし保険があって自己負担を賄えればホームドクターから専門医、メディカルセンターまで都会部では最先端の高度医療を受けることが出来る。

 

日本では異常が見つかり、かかりつけ医から病院に紹介されても地方の病院では対応に限度があり最先端の施設で治療を受けたいと思えば自分で動かなければならず、簡単ではない。かかりつけ医はともかくすぐに薬を出して、自分で断らないと処方する薬の種類がどんどん増えて行くと言うのが私の印象です。当然無駄になるお薬も多い。

 

そしてアメリカでは再診無しで何度か同じ薬の処方箋を受けられるリフィル処方箋が当たり前になっているが、日本も今年4月から導入されたそうだが医師会が慎重姿勢を示し医師の収入減にもなり「うちではやっていない」と言われるケースが多く、普及は難しいようだ。

 

日本ではあらゆるところにアルコール消毒液が置いてあり、お店に入る時などに自由に使える。今でも公共の屋内では飲食時以外はほぼ100%の人がマスクをしている。屋外でも90%の人がマスクをしたままである。それは他人がしているから自分だけしない訳にはいかないと言う国民性もあると思う。どれだけ効果があるのか疑問ではあるが、それが国民性というのであろう。

日本はこの20年間にゆとり教育などをしている間にすっかり国力を落としてしまった。教育、技術力で他国に抜かれ、そればかりか、民度も落ちつつある。一部の地域では運動会、盆踊りの音がうるさいと言う少数意見を取り上げ、中止してしまった所もあると聞く。

日本は伝統を守りながらも、もっと合理的で競争力のある社会を目指すべきかと思う。

 

エピソード22

70年代の終り、すし屋さんをしていた友人にパーティーのケイタリングで人出が足りないので手伝って欲しいと言われ、ベバリーヒルズの豪邸でのパーティーを手伝ったことがあった。大きな豪邸で、そんな家に入る機会はそうそうあるものではない。

 

主催者はハリウッドの映画界のドンであったが、その時私の知る時代より古い時代に活躍した人で名前を知らなかったが、作品名を聞けば誰もが知っているハリウッドの超有名監督、ウイリアム ワイラーの豪邸であった。『嵐が丘』、『ベン・ハー』、『ローマの休日』、などを監督して監督賞、作品賞で7つのアカデミー賞を取っていた。部屋数が何10もあり、そのほとんどの部屋と、庭がパーティーの為に解放されていた。

100人近くの招待客がいるパーティーであったが、私はそこで、寿司と日本のビールを提供するメンバーの一人として、お皿のかたずけや飲み物の提供を任されたが、それ以外の時間は、飲んで、食べて良いと言うエンターテイメントのハリウッドらしい緩い契約であった。

 

沢山ある部屋も自由に散策出来、部屋の中の飾り棚には本物のオスカー像が7体も飾ってあり、そのオスカーに刻まれた作品名で初めて主催者の正体を知った次第であった。それぞれの部屋は豪華な家具類で飾られ、それらの部屋の家具内装は2年ごとにインテリアデザイナーが総入れ替えをすると聞いて、またしても本当のお金持ちは凄いものだと驚いたのであった。

 

その他、そこまでの豪邸ではないが、友人がスクールボーイをしていたところに家人が居ない時に入らせてもらったことがあった。「ここの犬は私より豪華なステーキを食べている」と友人は嘆いていた。

 

追伸:

『British Journal of Sports Medicineによれば、2020年から2年間9つの研究機関が集めた、180万人、平均年齢53歳のリサーチの結果、毎日約20分、週に150分の適度の運動をしている人はコロナに感染するリスクを11%低下させ、入院の可能性を36%、重症になるリスクを44%、罹っても亡くなる可能性を43%も減らせると言うリサーチ結果が出たそうです。

 

アメリカのニュース専門サイト、FOX ニュースからの出典です。益々コロナの感染増加が続く中で何をすればいいのか?信じる、信じないはあなた次第ですが、おそらく信用できる機関のリサーチ結果です。皆さん、運動しましょう。ユーチューブのサイトでは室内で出来る自分に合ったあらゆる有酸素運動のサイトが見つけられますよ。

(289) YouTube

ウェブサイト:スキー三昧IN カリフォルニア:  http://www.skizanmai.com/

ブログ:スキー三昧の日記:        https://skizanmai.hatenablog.com/

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