春スキーと桜+エピソード33 TV撮影秘話

今回は主にアメリカの友人たちのために、日本の桜の写真を多く貼ってみました。

 

例年より暖かい日々が続き、桜の開花も早い。しかし、新潟では咲き始めから満開までは一週間位かけてゆっくりと進んだように思う。

新潟市の桜が満開になった4月2日,白山公園、信濃川沿いの桜を観に行く。週末の桜の下は家族連れでいっぱいであった。

 

私はコロナ禍でも例年、裏の公園で仲間と小規模な観桜会を開いてきた。今年も桜の咲き加減と、天候を見て開催を4月3日に決め、友人とゲストの5人で食べ物,おつまみを持ち寄っての「花よりお酒」の会を催す。3日はドンピシャの満開の桜と青い空。コロナも幾分安定し、久しぶりの飲めや、話せやの楽しい時間であった。


そして5日の朝早くミーちゃんもつれて高田に帰郷。家内とミーちゃんを高田で下し、私はそのままロッテ新井リゾート・スキー場へ向かう。ここは新潟のスキー場の中でも一番雪の多い場所で春の今の季節でも上の方にはまだ十分な雪が残り、ロケーションも高田からは妙高より近い。もともとソニーが80年代に開発したスキー場で、その後10年ほど閉鎖されていたがロッテが買い取り再開発し、ロッテアライリゾートとしてホテル、温泉、レストラン、スキー場を運営・営業している。私はこれが3度目。

値段が高いのがネックであったが、春先のシニアは3800円と、だいぶ周辺のスキー場に合わせた料金になっていた。駐車場に着くとすでに高校での同級生H君夫妻が滑っていて、ゴンドラ降り口で合流。

何とか天候も持ってくれて、雪のある上のコースで滑る。コンデションは春の荒された雪質であるが、これが今季の滑り収めであるから十分である。途中からポールが立てられていたコースが空くと、ここのゲレンデは荒されていなくて滑りやすく満足のコンデェションであった。1時過ぎにあがり、ホテルのレストランで割引券を使ってカレーを食べ、今日のもう一つのハイライト、高田城址公園の観桜会にむかう。花見の季節は車の駐車が大変であるが、私の実家は公園まで歩いてすぐ。実家ではなく近くの姪の処に車を停めてH夫妻と桜を観に行く。

幾分遅いかと思っていたが、今年はこれまで雨風が少なく、まだ今日は花見としては散り始めのいいタイミングである。コロナで数年出店、飲食を禁止されていた公園内も今年は元の賑わいを見せている。お堀の周り、公園の中を歩いて日本三大夜桜の故郷の桜を楽しんだ。

ロサンジェルスにも気候に合わせ改良された桜が日本から贈られ、何か所かで見ることができた。しかし、日本の様な大木の桜はなかったが、今はどうなっているのであろう?永いアメリカ暮らしから帰って観た日本の桜は格別であった。とりわけ昔と変わらずに咲き続ける故郷の桜は感動的に美しく有難い存在である。

 

世界一気候が良いと言われていたLAでも今年は低温で雨が多く、初めて平野部に雪が降ったと聞いた。マンモスは今の季節でも新雪がつもり2011年の記録を破る積雪量になっている。ますます不安定な世界気候である。

 

久しぶりのスキーで、だんだんと体力の衰えを感じる。しかし、先日101歳の母が選挙に行ったと言う話を聞けば、もっと体を動かして頑張らなければと思う春の日である。

 

エピソード33 TV撮影秘話

1980年代中頃と思うが日本で「金曜日の妻たちへ」通称「金妻」というドラマが放送されていた。そのころ、金妻のアメリカでの撮影があり、コーディネートをした友人から連絡があり、「日本からのテレビドラマの撮影でトラックとトラックドライバーを手配してもらえないか?」という要請があった。その時の条件は白人のドライバーで、砂漠で道路わきに倒れていた日本女性を助けて街まで送る、と言う若干セリフもある役と言う事であった。

 

港に出入りする弊社のローカルドライバーは土地柄メキシコ系のドライバーが多く、白人のドライバーは少ない。一方、全米を走るトラックドライバーはほとんどが白人であったので、深く考えずに、全米を走るドライバーから、ちょうどその辺にいる白人で撮影の為少し演技が出来る人というドライバーを実際に見ることなくピックアップしてロス郊外のパームデールの砂漠地帯に送り撮影隊に合流させた。アメリカでは仕事上で人種的差別をしてはならないので「白人の」と言うのは微妙な言い回しになるし、どんな顔かより白人のドライバーであることが絶対条件であった。

 

撮影は無事に済んだと聞いていたが、その後この話には続きがあり、それから1週間後くらいに、そのドライバーが弊社の敷地に荷物を取りに来た際、私のオフィスに来て、「あの撮影のテレビドラマのコピーをもらえないか?」と聞いてきた、私の第一声は「あなたが、あの時撮影に参加したドライバーか?」であり「私も見ていないのでコピーは無い」と言った私の顔は引きつっていたと思う。

なぜならば、そのドライバーは一言でいえばとんでもない悪人面で、歯並びも悪く映画「ホームアローン」に出ていたドロボー役にそっくりの人相であった。私は出来あがってからの作品は見ていないが、女性を助ける正義の味方のドライバーのはずが、日本で没にならずあのドライバーでそのまま放送されていたのなら、あれは言い訳出来ない私のミスキャストであった。