レインボー・フォール

朝起きると、今回で一番の快晴。残り物でランチを作って、9時にシャモニーを出発。
マンモス・スキー場のメインロッジを通り越してワトキンスリバーの谷に向かう。予想通り、連邦政府の予算カットで、公園の入口の料金所は閉まっている。いつもなら10ドルの入場料を取られるが今日はフリーパスで谷へはいっていける。


マンモス・メインロッジのオープン前の風景


公園の料金所は閉鎖中

この谷はデビルス・ポストピル、レインボーフォールがあるマンモスでも有数の人気スポットである。一番奥の駐車場に着くと我々の他には車が3台しか停まっていない。そこからレインボー・フォールまでは約2キロくらいか。意外と平坦なトレールが続く。途中には数年前に山火事で焼けた森林が荒涼とした風景を見せている。

デビルス・ポストピルは訪れた事があるが、レインボー・フォールは私は初めてである。晴れている日中はその滝の水しぶきの中に虹が見えるという。前を行く佐野さんが「水の音が聞こえる」というと、目の前に河がみえ、その流れが滝へと吸い込まれて行く、滝の上部に出た。
その先には滝の全景が見えるポイントがあった。そこで私らの前を歩いていたカップルに頼まれヒロちゃんが写真を撮ってあげる。谷底へ降りるト−レールへ向かおうとすると、カップルに呼び止められヒロちゃんの忘れていこうとしたサングラスを取りに戻ったヒロちゃん、「帰りにピックアップしようと思った」などと言うヒロちゃんを、「何処までも往生際が悪いね」とからかう私と佐野さん。


上からみた滝は想像より大きかった

谷底に降りると、目の前に迫力ある大きな滝が、標高差は40メートルくらいもあろうか。

滝の前に絶好の写真ポイントになる大木が倒れている。佐野さんによれば、このポイントでシーズンの最中に写真を撮ろうと思えば、30分待ちだそうだ。今日のハイカーは我々を入れて8人しか居ないので、どこでも写真の取り放題である。


このポイントが夏には奪い合いになる場所だそうだ


実際はこの場所でも、滝から50mほど離れているから、かなり大きな滝である

そこから駐車場へと戻る。時間的には30分ほどの距離であるが、佐野さんの後を行くと、どうも見たことのない場所を通っている様に思う。しかし、「どこも似たような風景だからね」と佐野さん随分と自信をもって、この道で大丈夫だと言い切る。右手にはマンモスのスキー場の裏の斜面が見えている。だいぶ歩いて、もうとうに車を停めた所に着いていい時間。佐野さんも間違いに気づき、我々はデビルス・ポストピスの近くまで来ているようである。そこはすでに車を停めているところを通り越した所で、どこかで道を間違えたようである。方向は判るのだが道がわからない。レインボーフォールで3名帰らずとニュースになるか?


もう一度、滝の上から佐野さんと


マンモスのスキー場の裏斜面がみえる。このへんから現在地が怪しくなってくる

最悪はまたレインボーフォールまで戻って出直しすればいいさと気長に行くことに。だいぶ戻って、やっと舗装された道路に出た。一本道だから、その道路の行き当たりに車がある。

ここでやっと佐野さん「ここはもう判るところだ」と言い出す。ここまで来たら誰でも判る。

無事に駐車場に戻ったが、すでに11時半、昼食の時間である。来るときに見た湖の畔で昼食を広げる。ビールは各自に1缶づつしかない。居ないと思っていたパークレーンジャーの車がパトロールして道路をいくのが見えた。ヒロちゃんが手を振ると向こうも振っていた。ここでビールを飲んでいてはイケないかもしれないが、野暮な事は言わない、フレンドリーなレーンジャーである。


食後に元来た道を車で谷を上がって、マンモスに戻る。
谷から上がる坂道で美しい紅葉をみる。今日は天気たいいので紅葉が輝いて見える。


坂を登るとここからの眺めも絶景である。振り向けば目の前にマンモスの23番リフトの斜面がみえる。メインロッジには車が何台も停まり、スキーシーズンに備えたメインテナンスをしているようである。丁度、一ヶ月後にはスキー場がオープンしてスキーシーズンが始まる。