腱板断裂の退院後

新潟済生会病院に9月28日に入院して、29日に塩崎先生の肩の手術を受けた。腱板断裂の手術は私の場合、骨に5mmのアンカーを3個埋め込み、それぞれのアンカーに付いた2本の糸を切れた腱板に縫い付けて腱を引っ張って固定した。この腱板修復手術を塩崎先先生は、内視鏡で行う第一人者で、県内外からも患者が来ている。

 

医学の進歩は目覚ましい。内視鏡により手術跡も小さく、手術中は神経ブロックと全身麻酔で、手術後も無理に手を動かさなければ痛みはほとんどなかった。手術は上手くいき、後は時間をかけてリハビリをしながら、手術後の腱が自分の再生された細胞で覆われることで元の強度になっていくということである。

普通に腕を動かす運動は半年後、激しい運動や腕立て伏せをするためには約1年かかる。急いで無理をすると縫ったところが綻び、再手術と言う人も珍しくないというので、今期のスキーは重いスキー道具を持たなければならないし、転ばなくとも、ぶつけられる可能性があるので自粛することにする。 

 

10月13日に退院して、装具が取れるまでさらに4週間、当面は不自由ながら軽いリハビリに努めての、自宅療養になる。2週間の入院は、長くもあり、あっという間でもあった。私の入った済生会病院の5階は、全員整形外科の患者であった。肩の患者と、足の患者が入院していて、足の骨折患者はギブスを付けて、早くに退院する人も多く、見たところ肩の患者の方が入院期間は長いようで、私より大きな装具を付けた6週間の入院と言う人が多かった。

 

私が何本ものチューブ、コードを付けて身動きが出来なかったのは幸い手術の翌日一日だけであったが、一日でも、自分の意志で動けない状態はストレスであった。痛さ、苦しさは、誰にも変わってもらえないし、変わってあげられない。自分で受け入れるしかないのである。幸い今回は、病気ではなく先の見える怪我であったが、つくづく健康のありがたさを実感する入院であった。

 

塩崎先生は日曜以外は土曜も毎朝7時過ぎには回診される。同じ出身地であり、忙しい中、私の世間話にも付き合ってくれた。医師は大変な職業であり、怪我人、病人の最後のよりどころである。先生には感謝に堪えない。 

 

O君が車で迎えに来てくれて、2週間ぶりに退院する。外に出ると入院中に季節が秋に変っていた。私の2023年の長く暑い夏はこうして過ぎていった。

 

 

退院して3日後、4年前にイタリアへスキーに行った時のメンバーであったTさんが退職した会社のOBの仲間と佐渡・新潟の旅で来られるということで、2か月ほど前から情報を差し上げており、その日、夕食に夫婦で御招待いただいていた。古町の「丸伊」に行くと4組の夫婦と、2名で総勢10名の方々が迎えてくれた。

イタリア・スキー遠征 - skizanmaiの日記

 

皆さんは大手総合商社、三菱商事の退職者であり、海外駐在の経験者も多く、アメリカで商社さんとの仕事のお付き合いがあった私との共通の話題も多く、時のたつのも忘れ、楽しい会話が弾む。入院中は飲めなかったお酒が美味くて杯が進む。皆さんもよく飲まれる。そもそも在庫が少なかったようだがお店のワインを飲みつくしたようで品切れと言われる。

 

会食の後、すぐ近くの日本最初の洋食店であり、今はホテルとなっている、「イタリア軒」に案内する。途中で10名ほどの古町芸妓さんたちとすれ違う。これほどの大人数の芸妓さんを一度に見ることは新潟市に住んでいても滅多にない。

 

イタリア軒のロビーでこのホテルの歴史に触れていると、突然、8名ほどの。ミス・インターナショナルの出場メンバーに遭遇。大会前に、何組かに分かれて日本全国を巡り、ここ新潟でも交流の場を作っているそうである。我々のメンバーも一緒に写真を撮らさせてもらったが、ミスの皆さんはおそらく170cm以上の身長があり、さらにかかとの高いヒールを履いているので同じ人類とは思えないスタイルである。外国人を見慣れているはずの私でも、日本でこれだけの美女に囲まれると圧倒されるのである。やっぱり娑婆の空気は美味い。

思いがけない幸運に恵まれ、Tさん一行にも思い出多い新潟の一夜となったことでしょう。

 

翌朝、伊勢丹に行くため、家のマンションの隣の旧齋藤家別邸の前を通ると、市内観光中のTさんたちと再会。新潟では循環市内観光バスによる観光を提案させていただき、時間的にも出会うかもと思っていたがドンピシャでした。

皆さんは、この後少し離れているが私のお勧めの北方文化博物館(豪農伊藤家の邸宅)をタクシーで訪れる予定で、夕方にまたご一緒することにして、私たち夫婦は買い物にいく。

夕方、私的に新潟で一番おいしいと思っている「やま路の笹団子」をお土産に駅ビルの中の居酒屋でまた皆さんと会い、会食をする。北方文化博物館も見ごたえがあったと、喜んでいただけたよう。 

一行の皆さんはT君が幹事役で時折こういう旅を実行しているそうで、さすが、元商社マンまたお会いしたいと思う方々でした。 

新幹線の改札口で。皆さんを見送り帰宅した。

 

今週のミーちゃん