豪雪

年が明けてから雪が降り続けている。1月は26日までに17日間降って、246インチの積雪があり、とうとう1969年以来のこれまでの最高月間積雪量であった209インチを抜いて記録破りの月となった。

246インチは6m25cmである。すでに駐車場の雪を捨てる場所はなく、雪崩のコントロールが追いつかず、山頂まで開いた日も限られていたそうだ。そんなマンモスがどんなになっているか、気になる今年の初滑りに向かう。

早引けをして、2時前に佐野さんのところにより、早めに出発。快晴である。コーソー・ジャンクションのあたりからかなり寒くなりもう、両側の山が白く見える。この辺から雪が見え始めることは長いマンモス通いでもなかったと思う。空は快晴。

6時半にビショップのカジノでトイレ休憩。ここで簡単な食事をしてしまうことにして、ビールとタコスをオーダー。


小さなインデアンカジノであるが、今日は結構混んでいる。
ギャンブルをすることなくマンモスへ向かう。空には宵の明星ヴィーナスが輝く。マンモスの街中にはいると、道路の両側にはマンモスでは久しく見たことのない高い雪の壁ができている。

シャモニーの駐車場はまさに雪の壁に覆われていた。我々の一階の部屋は完全に雪の下に埋まっている。

シャモニーの入り口


ジャグジー、サウナへのエントランス

雪に埋まったジャグジーにピザを配達させて、ピザパーティーをしている馬鹿者、あ、失礼若者たち。ボトルのビールはジャグジーに持ち込み禁止です

土曜の朝、窓が埋まってわずかの隙間から入る陽で朝を知る。まずは外にでて、豪雪でどんな様子になって居るか見てみる。建物全体が雪に覆われ、ちょうど雪下ろしの人たちがこれから屋根に上るために命綱を付けているところだった。


部屋のベランダからわずかに見える空

部屋に戻って朝食の用意。今朝は日本からもってきた、越後のヘギ蕎麦。私の好物であるコシの強いふのり蕎麦。

写真を撮る前に、大概食べてしまい、慌てて撮影

スキーの用意をして外にでると青空の元で屋根の雪下ろしのまっさかり。

何時もと違うスキーを担いでキャニオン・ロッジにのゲレンデに着いた佐野さん、スキーを履こうとしたらバインデングの調整が必要な事がわかり、チュンナップ・ストアへ。その間に私は16番のリフトに乗って一滑り。

やはり気になって戻ると、丁度佐野さんがびっこを引いて出てきて、説明によると、チューン・ナップストアは混んでいて1時間待たないと出来ないと言われ調節に必要なスキー靴を片足預けてしまったので、片足にスキー靴、片足は靴下だけという、珍しい格好でキャニオン・ロッジの中を移動して歩くものだから、何人ものひとから、「大丈夫ですか?」と、声をかけてもらったそうだ。

さて、やがて修理が終わり長いラインを待って8番リフトに乗るとリフトが止まってしまった。しばらくする動き出し、また止まる。8番を降りて25番リフトに乗ると、またリフトが止まった。

25番リフトからの風景


遠くレーク・クローリーからホワイト・マウンテンまで真っ白

マンモス最長の9番リフト乗り場に滑り降りる。幾分荒れているが標高がたかいので、気持ちいい雪。先にラインに並んで、佐野さんを待っていると、佐野さんがリフトラインに並んだ途端にリフトが止まる。ここで私はハタと気が付いた、「原因は佐野さんだ」ハハハ。

ここも長いリフトライン。今季のリフト代は一日券が150ドルもする。我々はシーズンパスだが、「リフトを待たないでいい、いつもグルームされた柔らかなシニア用のコースを作ってくれ」と、佐野さんの意見。



9番は6人乗りの高速リフトしかし、今日は止まった、いや、止めた?

長い待ち時間でリフトの上で喉が渇いたという。水は持っていない、、飲み物、、、あった。


9番を降りるとデーヴィス・ランの下を通って、マッコイステーションへ行くともうランチの時間。今日は休憩場所もいっぱいに混んでいて皆なかなか座れないで皆苦労しているが、我々は真っ直ぐに穴場の席に向かったのでラッキーにすぐ座れた。


雪に埋まったマッコイは外の景色がほとんど見えないが昼食と熱燗


窓の3分の2まで雪で埋まって外が見えない


午後から23番で山頂へ

山頂で記念撮影


裏斜面へ降りていく

今朝から気温はどんどん上がって雪質も変わりはじめたが、山頂からの雪質はとても良い。


裏山の14番リフト、ここから見る雪山の風景は絶景である


裏山からメイン・ロッジへ行くと雪で二階のベランダまで埋まり、ゲレンデの高さになっていた

色々あって、今朝は遅くに滑り出したので、裏山を周ってマッコイに戻ったらもう3時に近い。今日は何処の彼処も混んでいたが帰りのゴールド・ラッシュのリフトラインはとんでもなく長い。佐野さんとスタンピーの途中で休んだ時、シャトルでチャニオンへ、戻った方が早いかも、と言っていた気がした。先に滑り下りてリフト・ラインで待つが、中々来ない。本当にシャトルにしたのかと諦めて佐野さんと会えないままゴールド・ラッシュのリフトに乗って、キャニオン・ロッジへと滑り下りる。

先にシャモニーの部屋に戻っても、なかなか佐野さんは帰ってこない。またシャトルも止めたかな?と、待つ事30分ほどして4時近く、やっと戻った佐野さんに聞くと、「ミルカフェでビール飲んで帰ろうと言ったのに、なかなか来ないから、最近耳が遠くなってない?」との、事。そりゃ〜、耳も遠くなります。

着替えて、今夜はザ・ビレッジのラカヌキのハッピーアワーに行って、それからラーメン屋で夕食を食べるつもり。行きはキャニオン・ロッジまで歩いて、6時まで動いているゴンドラに乗る。そこからは歩いてもラーメン屋までは遠くない。

シャモニーのオフィスへの入り口が洞窟の様になっている


ゴンドラに乗るためにキャニオン・ロッジを通り抜けるとバンドの演奏をしていた。


ゴンドラに乗ると若い女子高生の二人組が一緒だった、上から観る家々は何処も雪にうずもれている。


ビレッジの様子。

何時ものラカヌキでカクテルマイタイを頼む。ここのカクテルはめちゃ濃くてしかも量が有り、ハピーアワーは一杯5ドル。

最近私の耳が遠くなったと言う佐野さんが、耳元で大きな声で話すから、その直後に「なんだて?」と返すパターン。

一杯半ずつ飲んで、歩いて『らやーめんや』(と言う名のラーメン屋さん)へ、すっかりお得意さんだが、今日は凄く混んでいて、入り口で待たされていると、どんどん新しい客が入ってくる。ウエイターのたか君も、オーナーの村さんも今日は目いっぱい忙しそう。


ラーメンと、シュウマイとサラダと濁り酒。
ビレッジに戻る近道をいくと、両側に雪の壁。静岡育ちの佐野さんはその風景が珍しいというが、マンモスでは珍しいが、新潟育ちの私には子供のころにみた、原風景でもある。ビレッジで、歩いてタイミング良く来たシャトルバスでシャモニーのすぐ前まで送ってもらう。若者のの団体が一緒だった。

日曜朝、ほとんど窓から陽が射さないので、朝が来たのも気づかなかった。
軽い朝食を食べてゲレンデに向かう。昨日と比べると遥かに人出は少なく、短いラインでリフトに乗る。

キャニオン・ロッジエックスプレスのリフトは深い雪のため、乗り場全体が大きく凹んで造られている。

定番のローラコーストで足慣らし。
ローラコーストは中級のコースの中でもなだらかな斜面で思いっきりいける。今朝の雪質もよく、気持ちよくて途中で止まれない。一気にリフト乗り場までターンを切りながら滑り下りる。「気持ちよくて、止まれないね〜!」

リフトで戻り、昨日スキップした5番リフトへ。


5番リフト降り口からの眺め。

ここからスタンプアレーまで滑り下りて、2番リフトでマッコイ・ステーションへ。
ここから山頂に行くゴンドラに乗って、昨日行かなかったマンモスの最高峰に立つ。


ゴンドラからみるクライマックスのえぐいオーバーハング。もうここ数年はこの斜面を滑る事もなくなった。


6メートルはあるはずの山頂のポールが、腰掛けられるまで埋まっている。腰掛けて記念撮影

https://youtu.be/HGNLN2C4Vqw


山頂からは一番の定番、コーニーを下りる。

ここからキャニオン・ロッジに向かって帰る。
今日は昨日と打って変わって空いていたが、帰りの5番斜面は結構混んでいた。

部屋の掃除をして、入れ替わりに来たミアに挨拶して帰路につく。大雪の後のスキー旅行は、とても楽しかった。
ロスへの帰路、395を南下する。


暫く395の雪景色を楽しむ


インデペンデントで軽い昼食


そして、終点サンタモニカの夕日

今、新潟市内にマンション購入の手続きをしている。退職して日本へ永住帰国まで後2か月くらい。あと何回、マンモスに通えるだろうか。