Day 5  クリスマス・イブ

9時半にゲレンデに行く。今日はクリスマス・イブだが雪が降らないので、連休なのにスキーヤーは少ない。先日より雪が硬いが、12月に入っての、この天候ではしょうがない。

リフトに乗って直ぐに、佐野さんが、朝、用意した、おにぎりと缶ビールを入れたリュックをシャモニーに忘れたとに気づく。「昼食前に、私が戻って取ってくるから」と滑り続ける。

まだシーズン初めのスキーは太腿に来る。それでも休みなく滑り、10時半位に、私がシャモニーに向かう。佐野さんの忘れてきたリュックを背負って、マッコイステーションまで戻るのに約1時間かかった。マッコイステーションの外のパテオでおにぎりを食べる。やはり自然の中で食べるから美味い。取りに行ったかいが有った。

2時半にはあがり、ジャグジーへ。今日はまだ誰もいない。
私がジャグジーを先にあがり、佐野さんが部屋に戻ってきて、誰かのサンダルを間違えて履いてきたようなので返して来てくれというので、私が持っていく。その際、私が出てから日本語を話すおばさんと、東芝に15年務めていたという人がきて、まだジャグジーに居るはずという。

ジャグジーに行って、それらしい女性に「日本語を話す人って、あなたですか?」と聞くと、「そうですよ、少しですけど」「佐野さんが間違えてサンダルを持って帰ったので返しに来ました」「問題無いですよ」と言ってくれた。

あまり話せなかったが、佐野さんによると日本が大好きな人達だったそうだ。私達は、日本に行って日本が大好きになったという外国人を大勢知っている。
だからこそ、中国、韓国、北朝鮮にも、怪しい情報に拠る過去の歴史確認を日本に求めるのではなく、現在の日本を知って欲いと思うのである。今の日本は軍国主義でもなく、民族主義でも無く、そういう関連の教育は学校で全くしていないし、世界的に見ても有数の平和的国家であり平和的国民である。

そんな日本を軍国主義、民族主義と言って自らの防衛力を増やし、小学生の時から週に何時間も反日教育をし、必要以上に日本に対する嫌悪・憎悪の念を持たせ、自国の民族教育をしなければならない3カ国は、他に国民の目を外にそらす必要のある問題を抱えているからである。

おっとっと、政治的な話はしないつもりであったが、酔っていて、吠えちゃっいました。

夕飯は、レストラン・ストーブに食事に行く。
ストーブはよく使う私達のお気に入りのレストランであるが、メニューが少しだけ変わっていた。聞くと、5月にオーナーが代わったのだそうだ。料理は同じシェフが作っているそうで、ボリュームも味も、そのままであった。

ワインを飲んで、食事からの帰リ道、ザ・ビレッジにちょっと寄り、クリスマスの催し物はないのかとチェックするが、何もない。もう少しクリスマスの雰囲気が欲しい。

ラジオのクリスマス・ソングの専用チャンネルからクリスマスの曲が流れている。これは、もったいないね、ということで、シャモニーの駐車場に車を停めた後、車のステレオでクリスマスソングをしばらく聞くことにして、部屋から熱燗のお酒を持って、車に戻る。

イブの夜、男二人では飲むしかない、ここは39年目の佐野さんとの友情に乾杯である。ほろ酔い気分で、しばらくクリスマスソングを聞く。その中で「たとえ、サンタクロースが見られないからといって、それはサンタクロースが居ないということではないんだよ」と囁く言葉が気に入った。アメリカでは子どもたちにそう言って説明するのか。

空には星が瞬く。