これは何でしょう


これはなんでしょう?
数年前、中国からの輸入貨物で見なれない石を見て、鉄のように重くて綺麗なので数個とっておきました。7cm位の石を一つは会社で書類の重しに使っています。

最近になって気になって友人の地質学者であるY女史に聞いてみました。「私は地質学が専門で、鉱物はある程度は知っていますが専門ではないので、専門の知人に聞いてみます」と返事をもらっていました。
先日返事があり、軽い気持ちで尋ねたのに、なんと間接的に日本有数の著名な鉱物学者に意見を伺う事になってしまいました。

『さて、添付画像の標本について。少々ピントが悪い画像を私の限られた経験で即断しますと、精錬スラグの可能性が大きいです。
つるんとした感じはガラス質ゆえであり、虹色はスラグ表面の酸化皮膜やガラス膜ゆえでしょう。ガラス質になるのは急冷されたためです。金属精錬のスラグなら、大きな比重も傍証になります。花崗岩や砂岩、いや玄武岩よりも遙かに重く感じると思います。』

どうやら精錬の際に残った物が固まってできた、いわば人口石のような物のようです。

迷子石とは元々氷河に運ばれてきて、ポツリと残された石のことを言うそうですが、広い意味で私に拾われたこの石のように人が動かして、あるべき所で無いところにあればこれもまた迷子石と呼んでもいいのではないかと思います。
そういえば私もまた本来あるべき場所からアメリカまで流されてきた迷い石かもしれません。