危機管理

日本のスキーシーズンは短い。残り少ないスキーシーズン、2月10日も胎内スキー場へ日帰りで出かける。昨夜まで雪が降っており、今日は午前中は雪で、午後から雨の予報。早めに出て、早めに帰る予定で9時15分に到着。着いてみたら陽が射して青空が出ている。滑り出しは快晴。冬の天気予報は当てにならず直前に何度も変わる。朝の雪は県内の雪としては良いコンデションで、気持ち良く滑り易い雪。

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雪上の幾何学模様

今日の課題は片足に正確に乗ってスムースにターンに入り、安定した弧を描く事。安定した弧を描くには体重が正しくスキーの上に乗っていなければならないなどなど。赤倉で金子さんに教わった事を思い出して練習。金子さんは先日、全日本スキー技術選手権 甲信越地区大会の審査委員長を務めたそうで、教え方がうまい。スキーの面白さはいくら上手くなってもその上にさらに目標が持て、体力が落ちても年齢相応に楽しみ方がある。

 10時過ぎから天候が崩れ、重い湿った雪が降り出した。最初から新雪を求めて天候の悪い日に来ているのだからこれは想定内。ウエアに落ちた雪はすぐに溶けて水になる。新しいウエアはまだ防水が効いていて、雪が解けた水をはじいてくれる。午後からは、雨になる事が判っているので、午前中に休みなく滑り、16本。12時にはあがる。

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コロナ禍でどのように自身の危機管理をするかが問われている。基本はマスクと手の消毒であるが、勿論、それだけでは十分ではない。日常生活は続けなければならないので、全く外出をしない訳にはいかない。気分転換のスキー、自転車、買い物、ランチ位の外食も安全な範囲内で楽しみたい。しかし、相手は姿の見えないウィルス。ここまでは安全と言う線が見えるわけではないのが怖い。

此のところ、緊急事態宣言で幾分効果が出てきているようだが、PCR検査の絶対数が少ないのでどこまで信頼性があるのかと、今後従来の株より感染力がはるかに強いとみられる異変種新型コロナの感染がどこまで拡大するのかなど、予想の付かない要素がまだ多い。

外国では一部の個人的で勝手な人の行為で感染が止まらない国がある。日本でも若者の間でコロナ慣れ、コロナ疲れ、自粛拒絶的な行為が見られる。同じウイルスでも、日本人の対応は他国と違って欲しい。『他人に迷惑をかけないと言う日本の思いやりの国民性で感染を低く抑え込めることを世界に示して欲しい』

 

スキーの帰りに温泉に寄っているが、今の処、温泉、入浴施設での感染例は少なく、罹ったとすれば脱衣所や、ロッカーなどと言われているが、もっと具体的に、どういう状況で感染したと思われるのかの感染者視線の情報が欲しい。マスク、消毒に続く感染防止策は換気の必要性を訴える学者が多い。しかし、冬は特に換気は寒さに直結するので難しい。私の寄る温泉も換気に問題がある。地元民の為の公共温泉施設なので胎内市で感染者が増えたら考えなければならない。

 

 スキーにもいろんな危険がある。命に係わる雪崩、ホワイトアウトによる遭難、コースアウト、人や立木との衝突から、単純な転倒でも大怪我をする事も。しかし、私にとっては、長い経験からスキーでの事故は想定、回避できる事が少なくなく、恐らく、他の危険スポーツの、登山、スキューバーダイビング、海上スポーツなどより明らかにスキーではこの一線を越えると危ない、と言う境目が、ある程度判ると思っている。

雪の状態を読み、天候を読み、回りの状況を読むことで私にとり少なくとも他のスポーツよりスキーは経験により危険を察知できると思う。しかし、アメリカ、ユタ州のスキー場で見た実際に雪崩で犠牲者の出たと言う場所はどうという事の無い緩斜面だったりするので慢心してはならない。 

 

以下は私見です。読み流してください。

オリンピック組織委員会会長の森さんが辞任する意向を示し、後任に元日本サッカー協会会長の川渕さんを指名したことに対して、橋本聖子五輪担当相が「まだ、何も決まっていない。後任会長は正式な手続きを経て選考する」よう求めたと、水を差した。もっともな話ではあろうが、ここは五輪の開催、延期、中止にかかわらず、国としてのまとまりを世界に示して欲しかった。

東京オリンピックは開催地決定いらい、オリンピックエンブレムのデザインでもめ、国立競技場の設計でもめ、コロナ禍でもめ、あらゆるネガティブな問題が怒涛の様に襲ってきた。関係者は最善の努力をするしかないが、このままでは潰されてしまう。昔から『二度ある事は三度ある』とか「アヤが付く」「ケチが付く」と言う。一度アヤの付いたものには続けて何度も問題が発生する。

私はアメリカでロジステックの仕事に従事し数々のプラントプロジェクトカーゴ等を現場あるいは港に届けるまでを日常的に総括する仕事の中枢 に居た。そして、一度アヤのついたカーゴには滅多に起こらないような問題が次々と続けて起こるのを実体験してきた。やがてもめそうなカーゴはかなりの確率で勘で判るようになった。

一度問題の起きた物件には次々と災いが起こる。それを防ぐために徹底して問題の起きる可能性のある芽を摘んで被害を最小限にするべく努力した。それでも運悪く二度目が起きると3度目、4度目と問題が起こった。問題が起きた時、頼れるのは経験値。まずは現状把握。情報を集め、何をしなければならないかを考える。あらゆる人脈、組織の助けを借りて、それを優先順位を付けて実行していくことでリカバーしていく。

オリンピックはずっと、このアヤの付いた状態から抜け出せずにいる。オリンピックを成功させるために必要なのはコロナに対抗できる組織を造り実行していくことで、森さんを辞めさせることは無償で尽力してくれた8年間の人脈と経験値を捨てることになる。元々森さんを辞めさせるのは男女平等の精神からは正解かもしれないが、オリンピック開催の為の優先事項ではなかった。オリンピックファーストの危機管理としてのベストのチョイスは川淵さんに会長になってもらい、森さんに相談役で残ってもらう事だったと思う。開催を目指すならそうなるべきだったが、安倍さんが辞め、森さん、川淵さんが辞め、もう旗振り役がいなくなってしまった。後先考えずに無責任に事をあおるだけあおって荒立てたマスコミ、野党、一部の与党の責任は大きいが、メディアを相手に誰も反対意見を言える流れは無い。

もともと性別、人種、年齢差別に反対してきたのは多文化多民族国家アメリカです。現在アメリカでは表向き性別、人種、年齢を求人欄に載せてはならない。その結果、希望する人を雇用者は求人できないことになり、希望にそぐわない人を何人も面接しなければならなくなり、かえっ不平等が生まれる。女性を雇わなければならないとなったら、それは男性に対する逆差別です。その抜け道としてエージェントを使う。エージェントには希望する求人の性別、年齢をいう事が出来、エージェントでスクリーニングして、条件に合う人だけを面接に送ってくれる。そのエージェント役を森さんが表立ってやってしまったのはまずかった。

 

森さんが後任として推薦した川淵さんを政府が会長推薦を見送り、先ほど川淵さんは会長就任要請があっても受託しない意向を表明してしまったようだ。どうやら菅総理が『もっと若い人で、女性は居ないか?」とちょっかいを出したそうだ。ここまで見てきたところ菅さんは危機管理の出来ない人の筆頭です。川淵さんは日本のサッカーブームを作った人で数少ない適任者であったと思う。オリンピックまで半年ない今更、完全な貧乏くじに成り下がった後任を引き受ける人は誰がいると言うのか?

なんでも反対して辞めさせれば済む問題ではない。その後を考えずに、もう時間が無いのに女性が良いと言っている人は橋本聖子さんを考えているようだが、コロナ対策と並行して進めなければならないので橋本さんの調整能力では役不足で適任者ではないと思う。重要ポストは男女の問題ではなく適材適所の能力で決めるべきです。川淵さんがダメならもう代わりの適任者は思い当たらない。ネガティブな流れを変える最後のチャンスを国ぐるみで日本は潰してしまった。

This is it! ここからポジティブにもっていくのはもう手遅れだと思います。

残念ながら、東京オリンピックはもう中止しか無いでしょう。ネガティブな発信を続ける東京オリンピックは開催される事なく、次の会長は閉会の手続きをする事になるでしょう。今回の人事によりオリンピックファーストではなくなった。危機管理の出来ないまま無理に開催を進めたら更に大きな災いが起こる。このままではおそらく、これまで開催に尽力してきたアスリート、組織の人たちの努力は無駄になる。振り回されたアスリートの嘆きは例えようがない。悲しい結果であるが、危機管理に失敗し、もう打つ手はないのが現実でしょう。

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生後4か月、最近顔つきがすっかり大人っぽくなりつつあるミーちゃん

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水を飲むミーちゃん

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テレビを観るミーちゃん

 スキー三昧 イン カリフォルニアスキー三昧 (skizanmai.com)