晴れ男達

去年までのアメリカでの42年の生活で、41年間ずっと途絶える事無く交遊のあった親友S.Mさんが来日して新潟に訪ねるて来てくれた。うちに一泊の後、湯沢に数年前に帰国している友人S.K.さんの所に二人で行って一泊して、新幹線の湯沢駅に送る予定。

 

11月27日の午後1時前、新潟駅に迎えに出る。昨年アメリカから日本へ帰国する時、10日間ほど彼の所に居候させてもらって以来だから、約一年半ぶりの嬉しい再会。駅ビル内にある小嶋屋で新潟名物ヘギ蕎麦で昼食。私のマンションに着いて暫く休んだ後、二人で近くを散歩にでる。

 

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S.M.さんが滞在する3日間の新潟の天候が気になっていた。事前の天気予報ではずっと曇りと雨であったが、27日は予想外の快晴になった。新潟市美術館前を通って海岸へ行き、展望台に登る。今日は晴れているが佐渡は見えない。

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話しながら海岸沿いにある自然の残る西海岸公園の中を散歩して、ドッペリ坂を下りて古町に。

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古町を今夜出かける飲み屋さんを探しながら歩いて家に戻る。

 

新潟古町は日本海側最大の繁華街であり、今でも芸者さんを呼べる料亭から居酒屋、レストラン、バーなどが軒を連ねている。今回選んだのは「創作料理・RYOMA」若いウエイトレスが3人居て、「やっぱり、日本はいいねぇ~」と、鼻の下を伸ばすおじいさん。

 

翌、28日は朝起きてジムに運動に行く。白壁通りを歩いて少し遠回り。

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ジムの有るNext21に着くと、少し時間がはやかったので、19階の展望所へ上がると、新潟市のほぼ全貌が見える。「新潟はなかなかの都会なんだね」と、新潟は初めてのS.M.さん。ジムで1時間半汗を流し、近くのラーメン屋さんで昼食。とみ屋のラーメンは煮干し出しの昔ながらの飽きない味。

車で湯沢に向かう前に、信濃川河口にある今年開港150周年の、新潟港ピアに寄り、観光。

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 ピア万代で今夜のつまみと飲み物を買って、湯沢に向かう。湯沢に居るS.K.さんは今年5月に、腰の手術をして、リハビリ中。「夕飯は作りますから、そんなに買ってこなくていいよ」と、言ってくれている。S.K.さんの料理の腕はプロ級なので、食べて美味しく、任せて安心。

 

約2時間のドライブで石打丸山スキー場の麓にあるS.K.さんのマンションに到着。かってのリゾート・マンションは650ユニットあり、今では価格も100万円以下からあり、住民は高齢者がほとんど。まずは乾杯の後、食事の前にお風呂に入りにいく。このマンションにある大浴場は貸し切り状態で、驚くのはその湯船の大きさ。

 

さて、いよいよ今宵の宴。趣味人であり、芸術家でもあるS.K.さんの料理は美味しい。マンモスではコンドでどんどん出て来るS.K.さんのつまみを『いないいないBAR』と、呼んでいた。

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 食事が進むにつれ、昔ほどの切れがないS.K.さんのダジャレが連発される。懐かしいマンモスでのシーンの再生のようで楽しい時間。

 

翌朝、来日中は「毎日、違う場所で目覚めるので、暫く何処にいるか分からず迷子になる」と言うS.M.さん、もうすぐ徘徊が始まるか?

今日の天気予報は一日雨、夜は雪。朝から雨が降っているのに、「さあ、山歩きに行こう!」などと言う事に。3人ともスキーヤーのくせに、晩秋の山を舐めてるでしょう?外套を借りて、傘を持って外に出る。このマンションは裏山が石打丸山スキー場のゲレンデになっている。もう紅葉の季節は終わり、山頂付近には数日前に降った雪が薄っすらと残っている。

 

小雨の中を山登り。この顔ぶれでワインを持ってマンモスのゲレンデを山登りをした私の還暦祝いを思い出す。片道1時間半と聞いた山登り。S.K.さんは腰のリハビレで、やっと最近山頂まで歩けるようになったと言う。明後日からは師走。雪が積もればもういつでもスキー場が開ける用意をしなけれがならない季節で、次々と開店作業、メインテナンスの為の業者を乗せた軽トラックが我々を追い越して行く。

 

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眼下には南魚沼産コシヒカリの米所、魚沼盆地が広がる。

山頂に近づくに連れ、雨が止み、だんだんと空が明るく成ってきた。山頂の少し手前が我々の到着地点。下山する頃には青空が我々を迎えてくれた。流石、3人の晴れ男がカリフォルニアの青空を呼び込んだような、感動的な奇跡の青空。

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楽しい山歩きでした。

S.Mさんを湯沢の新幹線の駅に送り、駅中の食堂で3人でカツ丼を食べてS.Mさんをプラットフォームに送る。

カリフォルニアに残っているS.Mさんはここ数年で、周りの親しい友人たちがどんどん日本に帰国している。そして、S.Mさんもまた日本帰国計画を進めている。

 

今回の旅で帰国後の居住先を故郷三島に決め、2年後くらいをめどに日本永住帰国すると言う。そうしたらまた定期的に懐かしい顔ぶれで集合できる。楽しい3日間でした。これから先も、人生最後まで晴れ男たれ。またの再会まで、アディオス・セニォール!